Beauty Column
「筋膜がねじれる」とはどういう状態?(見た目編)
手で触って存在を感じることができ、身体を動かすたびに働く筋肉とは違い、筋膜はどこに存在していて、どんな働きをしているのかなどを鮮明にイメージできる方は少ないのではないでしょうか?そのよくわからない筋膜がねじれるというのが一体、どういう状態のことなのかをお伝えしていきたいと思います。
※筋膜の不具合でよく出てくる表現は「筋膜のネジレ」や「筋膜の癒着」などがありますが、今回は広義でこの2つを同義とし、「筋膜のネジレ」という表現で統一してお話します。(厳密には癒着をするからネジレます。癒着は動かさないことで生じます。
身体を支えているのは筋膜
皆様に、
「私達の身体を支えているものは何だと思いますか?」
とお伺いしたら、どうでしょう。多くの方は、
「骨(骨格)」
とお答えになるのではないでしょうか?ここで想像してみてください。
「骨を身体から取り出して、積み木のように積み上げたらどうなると思いますか?」
そうですね。残念ながら、崩れてしまいます。
ここで突然ですが、いつもは「テント」でお話するのですが、今日はオープンタープをイメージしてください。キャンプなどで大活躍する「屋根しかないテント?」(笑) この子です↓
そして、赤丸の中をよく見ていただくと、
一見支えているように見えるポールは自立しているわけではなく、複数のロープがお互いに引っ張り合うことで立っています。
もうお気づきですね。「骨(骨格)=ポール」「ロープ=筋膜」です。
筋膜がねじれるとはオープンタープのロープがねじれたり、たわむのと同じ
オープンタープにポールやロープがあるように私達の身体には骨(ポール)があり、それを筋膜(ロープ)が引っ張り合うことで支えています。つまり骨を支え、骨格を作っている大元は筋膜ですから骨格や姿勢の良し悪しは筋膜の状態で決まります。
もしこのロープの一つがねじれたり、たわんだりしてしまったら、オープンタープそのものが傾いたり、天井の布がたわんでしまったりと不格好になります。私達の身体も同じで筋膜(ロープ)がねじれたり、たわんでしまうと骨格(ポール)が歪み、姿勢(天井の布)が悪くなり、ウエストが太くなった、お腹が出てきた、首が太くなったというようにスタイルが崩れていきます。
良い姿勢・正しい姿勢をキープしようとしても、すぐに元の歪んだ姿勢に戻ってしまうのは、このようにロープがたわんだまま(筋膜がねじれたまま)になっているからです。
つまり、
「筋膜がねじれた状態=ロープがたわんだり、ねじれた状態」
そして、
「筋膜のネジレをとる=ロープをピーンとまっすぐ張り直す」
ということです。
イメージの湧きにくい筋膜ですが、その存在感の薄さとは裏腹に、私達の身体にとってとても重要で大きな役割を果たしています。ピーンと張ったオープンタープのロープのように筋膜を整えて、いつまでも健康で美しく過ごしたいものですね。