Beauty Column
ケアをしても結果が出ない!という方に気にしてほしい足裏アーチ
実は崩れている人が非常に多い足裏アーチですが、他のパーツと違い、他人に見られる機会も少ないせいか、外反母趾などで痛みや疲れやすさを感じている人を除いては、無自覚の方、自覚はあっても気にしていない方が多いのが特徴です。とはいえ、ビルを建てるときに基礎工事が一番重要だというのと同じで、全身の体重を足首から下のこの小さいパーツで支えているわけですからとても大切なパーツです。
足裏には3つのアーチ
足裏には3つのアーチがあり、このアーチによって立体構造を支えています。
①親指の付け根と小指の付け根をつないだ「横アーチ」
②親指とかかとをつないだ「内側縦アーチ」
③小指とかかとをつないだ「外側縦アーチ」
足裏アーチの役割
①クッション機能
歩いたり、飛んだりする時の衝撃を吸収してくれます。(疲れ防止)
②ポンプ機能
歩きにあわせ、血液を心臓まで戻し、循環を促してくれます。(冷え・むくみ防止)
この足裏の3つのアーチが立体的に組み合わさることで、立つ・歩く・走る・飛ぶなどの動きを支え、更には全身を支えています。
アーチが崩れる原因
・遺伝的なのもの(生まれつき)
・合わない靴・全身の歪み(重心の偏り)
・悪い座り方(重心の偏り、足組みなど)
・悪い身体の使い癖や歩き方
・激しいスポーツ
・精神的なもの(ストレス)
アーチが崩れることで起こるトラブルは、外反母趾、内反小趾、扁平足、開張足、ハンマートゥ、モートン病などの足のトラブルだけでなく、タコや魚の目といった皮膚のトラブル、陥入爪や巻き爪といった爪のトラブル、その他、冷え、むくみ、O脚やX脚、疲れといったものまで様々です。そして、趾(あしゆび)や足裏に違和感を感じていなくても、40、50代以降に膝痛・股関節痛・腰痛など他のパーツの痛みとなって現れることも珍しくありません。
足裏アーチの崩れで起こるトラブル
●外側縦アーチの崩で起こるトラブル
「O脚・X脚、膝痛、腰痛、タコ・魚の目」
足の外側に重心がかかるため、O脚になりやすく、股関節や骨盤にも負担がかかるので猫背になります。その上、猫背はかかとに体重がかかり、浮き指にもなりやすく、指を使って蹴りだすことができないため、躓きやすく転ぶ原因にもなります。(猫背は、腹筋や大腰筋を使わなくなるため、ポッコリお腹の原因にもなります。)
●内側縦アーチ崩れで起こるトラブル
「扁平足、ハイアーチ、疲れ、むくみ、冷え」
扁平足やハイアーチは体重の吸収・分散がうまくできないため、膝や腰に負担を与え、歩きにくくなります。歩きにくいということは、血液やリンパを心臓へ押し戻すポンプ機能が低下し、代謝不良・冷え症になりやすくなります。
●横アーチの崩れで起こるトラブル
「外反母趾、内反小趾、開張足、ハンマートゥ、モートン病、タコ・魚の目、巻き爪、陥入爪」
外側縦アーチが崩れることで猫背になることからも足裏のアーチと背骨のS字カーブには深い関係があります。背骨のS字カーブは足のアーチと同時期に形成されますので、足裏のアーチに歪みが生じると背骨のS字カーブにも影響がでます。(足裏のアーチが崩れると姿勢も崩れてしまいます。)
角質の場所でチェックする
●足裏中央
足裏の指の付け根中央の角質が硬くなることを一般的にヒールタコといいますが、これは横アーチが崩れてしまったことが原因です。
●親指の横側
横アーチが落ち、外反母趾予備軍です。親指が人差し指にくっつき、歩く時に親指の横で蹴りあげるようになることが原因です。又、爪にも圧がかかりますので、巻き爪の原因にもなります。
●親指の付け根
親指の付け根で地面を蹴ることが原因ですが、巻き爪の痛みで親指に力を入れられず、歩き癖がついてしまうこともあります。
●小指の横
先の細い靴を履いたり、ヒールの高い靴を履くことで横アーチが崩れ、前滑りになり、小指が圧迫されることが原因です。
●小指側の付け根
外側縦アーチが崩れ、歩く時の蹴り返しで外側に体重がかかることが原因です。ガニ股やO脚の方によく見られます。
●趾(あしゆび)の関節
足を上から見た際に、趾(あしゆび)の関節にできる角質は、横アーチが崩れ、靴の中で前滑りすることで指が曲り、指の関節部分が靴に当たることが原因です。
このように気にしていない方が非常に多い足裏のアーチですが、想像以上に全身へ影響を与えています。足は日常でもっとも負荷がかかり続ける場所ですので、インソールやサポーターなど日常的に使えるものでコツコツとケアしながら、定期的なボディメンテナンスがお奨めです。
しっかりケアをしているはずなのに、猫背が気になる、下半身太りが解消しない、冷え性が治らない、慢性的に肩こり・腰痛が辛いetc・・・、という方は、靴底の減り方や足裏の角質で簡単にチェックすることができますので、一度、ご自身のお足の状態をお調べくださいね。